クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
少し頬を赤く染めて、早瀬くんが日向ちゃんに話しかけている。
「はあ?なんであんたと食べなきゃいけないのよ。ね、華子…華子?」
日向ちゃんの問いに答えることもなく、私はお弁当の袋をぎゅっと握ったまま視線を落とした。
「あ、蓮来た。おせーよ…って、えっ、華子ちゃん!?」
綿谷くんが近づくのと同時に、私はその場から逃げ出す。
多分、今綿谷くんを目の前にしたら、きっと顔が真っ赤になって、きっといつもの自分じゃいられない。
「ちょっと華子!?」と私を呼び止める日向ちゃんの声がした気がするけど、構わずにひと気のない部屋に逃げ込んだ。
今日は逃げてばっかりだ……