クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
「だ、だって」
「黙れ。あとさっきからハナコって、華子のこと言ってんのか?華子と初めて会った時に言ってたの、お前のことだったんだな」
私と中里さんの間に立った綿谷くんがどんな顔をしていたのかはわからない。
でも中里さんの表情がどんどん凍りついていくのはわかった。
「…二度と華子に近づくな。今すぐ失せろ」
吐き捨てるように言う綿谷くんに、中里さんは引きつった表情のまま、小さく舌打ちをして教室を飛び出していく。
静まり帰った教室に、ドアのたたきつける音が響いて、自分の肩がびくりと震えるのを感じた。
なんとかおさまった場の空気に、ほっと胸を撫で下ろす。
やっぱり、綿谷くんは私のヒーローだ。
それより、さっきからずっと気になってたことがある。