クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
「だ、だって今までずっと苗字で呼んでたから、なかなか慣れなくて…ど、努力はしてます!」
「…ふぅん」
綿谷くん…じゃなくて!
蓮くんはちょっと不機嫌そうに返事をする。
と、廊下から日向ちゃんと早瀬くんの賑やかな声が聞こえてくる。
その声に、私は慌てて蓮くんを引き離す。
「たっだいまー、華子」
「お、おかえり日向ちゃん!」
日向ちゃんに続いて、早瀬くんも入ってくる。
「あーあ、狙ってたパンゲットできなかったし」
ため息をつきながら、私と蓮くんの間に座った早瀬くんは、急に「ひいっ!」と聞いたこともないような声で悲鳴をあげた。