英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
木立の向こうにたたずむ白亜の建築物。三階建てのこぢんまりした造りだが、屋根や外壁、窓枠に至るまで、贅沢な装飾を凝らした美しい外観をしている。
ロキ君からは、「あれは迎賓館だ」と説明があった。
ピンと来るものがあり、質問を重ねた。
「もしかして、どなたか女性が滞在している? 昨日、お庭で綺麗な人を見かけたのだけど」
「ああ。それはこの北領に国土の一部が隣接している、小国のお姫様だな。ルシウス様とおまえの婚礼式のあと間もなくの頃から、客として預かることになったんだ」
気前よく与えられる情報を整理すると、客人の名はイレーヌ・シャドナ。アルテナ王国と同盟関係にあるシャドナ公国の第三公女だという。これまでは王国の首都に招かれ、我が国の王太子の妃候補として後宮に入っていたらしい。
だが後宮の水が合わず体調を崩してしまい、このたび国戻りの申請が通り、母国に帰ることになった。
北東に位置する公国に向かうには当該領地を経由するため、一行の護衛任務をルシウス様が任せられたのだが、折悪く道中の大河にかかる大橋が事故により崩落。橋の修理が終わるまで通行不能となったため、しばらくこの屋敷にて接待することになったのだと。
ロキ君からは、「あれは迎賓館だ」と説明があった。
ピンと来るものがあり、質問を重ねた。
「もしかして、どなたか女性が滞在している? 昨日、お庭で綺麗な人を見かけたのだけど」
「ああ。それはこの北領に国土の一部が隣接している、小国のお姫様だな。ルシウス様とおまえの婚礼式のあと間もなくの頃から、客として預かることになったんだ」
気前よく与えられる情報を整理すると、客人の名はイレーヌ・シャドナ。アルテナ王国と同盟関係にあるシャドナ公国の第三公女だという。これまでは王国の首都に招かれ、我が国の王太子の妃候補として後宮に入っていたらしい。
だが後宮の水が合わず体調を崩してしまい、このたび国戻りの申請が通り、母国に帰ることになった。
北東に位置する公国に向かうには当該領地を経由するため、一行の護衛任務をルシウス様が任せられたのだが、折悪く道中の大河にかかる大橋が事故により崩落。橋の修理が終わるまで通行不能となったため、しばらくこの屋敷にて接待することになったのだと。