英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
 公園の出口に差しかかったとき、おとなしくしていた子猫が、腕の中から飛び出した。

「あっ……! どうしたの?」

 道路を横切っていく子猫を追って、脇目もふらずに足を踏み出す。すると、

 ――プァッ、プアーーー!!

 耳ざわりなクラクションの音。反射的に顔を向けると、スピードを出したトラックが目の前に迫っていた。避けなければいけないのに、体が竦んで動けない。

 なにかを思い残す前に、わたしの体は宙を舞った。
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