英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
「ええと……まずは今後のこと、でしょうか……」
思いついたことをぽつりと呟いたわたしに、彼は真剣な面持ちで頷いた。
あちらもこの話題を想定していたようだ。わたしにとってもいい機会であるので、理解を深めてもらえるよう、順を追って説明していくことにする。
「わたしには、ある時点より前の、アレクシアとしての記憶がありません。それはもうご存知かもしれませんが、執務室で話をしているときに起こりました」
彼は静かに頷きながら、耳を傾けてくれている。
突飛な話をすることに迷いはしたが、もう行けるところまで行ってしまおうと、すべての事情を明かしていった。
自分は別の世界で、日浦香澄という人間として生きていたこと。そして事故で命を失ったこと。それから事故の際に助けた猫の声を聞き、アレクシアの体を譲り受けた経緯まで――。
思いついたことをぽつりと呟いたわたしに、彼は真剣な面持ちで頷いた。
あちらもこの話題を想定していたようだ。わたしにとってもいい機会であるので、理解を深めてもらえるよう、順を追って説明していくことにする。
「わたしには、ある時点より前の、アレクシアとしての記憶がありません。それはもうご存知かもしれませんが、執務室で話をしているときに起こりました」
彼は静かに頷きながら、耳を傾けてくれている。
突飛な話をすることに迷いはしたが、もう行けるところまで行ってしまおうと、すべての事情を明かしていった。
自分は別の世界で、日浦香澄という人間として生きていたこと。そして事故で命を失ったこと。それから事故の際に助けた猫の声を聞き、アレクシアの体を譲り受けた経緯まで――。