英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
道なりに進み、草木のアーチを抜けて庭園に入ると、急に視界が開けて、別の世界に紛れ込んだような感覚に陥る。
(庭園といっても広いけれど、どこに行けばいいのかしら……)
ぐるりと辺りを見回すと、少し離れたところに一組の男女が立っているのを見つけた。小川にかかる赤い橋の上で、先に到着したルシウス様がイレーヌ姫と話し込んでいるようだ。
わたしに背中を向けて立つ彼の顔は、角度的に見えないが、その肩越しに見えるイレーヌ姫の表情は華やいで嬉しそうに見える。
なにやら出鼻をくじかれた気になり、合流に踏み出せなくなってしまった。
こちらが見ている前で、姫は大胆に一歩前に出て、彼の胸元に手を添えた。手元を見ながら作業をしているから、ポケットチーフかなにかをプレゼントしたのかもしれない。
やきもきしながら見守っていると、イレーヌ姫が手を止めて、顎を上げた。
(庭園といっても広いけれど、どこに行けばいいのかしら……)
ぐるりと辺りを見回すと、少し離れたところに一組の男女が立っているのを見つけた。小川にかかる赤い橋の上で、先に到着したルシウス様がイレーヌ姫と話し込んでいるようだ。
わたしに背中を向けて立つ彼の顔は、角度的に見えないが、その肩越しに見えるイレーヌ姫の表情は華やいで嬉しそうに見える。
なにやら出鼻をくじかれた気になり、合流に踏み出せなくなってしまった。
こちらが見ている前で、姫は大胆に一歩前に出て、彼の胸元に手を添えた。手元を見ながら作業をしているから、ポケットチーフかなにかをプレゼントしたのかもしれない。
やきもきしながら見守っていると、イレーヌ姫が手を止めて、顎を上げた。