英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
男は記憶を掘り返すように考え込みながら、笑顔を交えて言う。
「おっしゃっていたお品の特徴が、うちの奥様が買われたものと似ているのです。奥様はすぐに飽きられる方なので、お力になれるかもしれません。まずは、それがお探しのものと同一かどうかですが……当時、買いつけた同僚と一緒に来ているので、会ってみませんか?」
「お、お願いします……!」
目の前に差し出された手がかりに、思わず飛びついていた。
いちど馬車に戻ってロキ君に声をかけるべきか迷ったが、男はすでに前を歩き出している。少し話を聞くだけなら大丈夫だろうと、あとを追いかけた。
「うちの奥様はお金に糸目をつけない方でして。使用人が手分けして、主人が気に入りそうな品を集めているんですよ。馬車は一本裏の道筋に停めてありますので……こちらです」
途中で道を譲られて、近道だという路地に入り、建物の間を進んでいった。
角を曲がるよう言われた先に道が見えてくると思いきや、行き止まりだ。不審に思って振り返ると、うしろから伸びてきた手に口を塞がれた。
「おっしゃっていたお品の特徴が、うちの奥様が買われたものと似ているのです。奥様はすぐに飽きられる方なので、お力になれるかもしれません。まずは、それがお探しのものと同一かどうかですが……当時、買いつけた同僚と一緒に来ているので、会ってみませんか?」
「お、お願いします……!」
目の前に差し出された手がかりに、思わず飛びついていた。
いちど馬車に戻ってロキ君に声をかけるべきか迷ったが、男はすでに前を歩き出している。少し話を聞くだけなら大丈夫だろうと、あとを追いかけた。
「うちの奥様はお金に糸目をつけない方でして。使用人が手分けして、主人が気に入りそうな品を集めているんですよ。馬車は一本裏の道筋に停めてありますので……こちらです」
途中で道を譲られて、近道だという路地に入り、建物の間を進んでいった。
角を曲がるよう言われた先に道が見えてくると思いきや、行き止まりだ。不審に思って振り返ると、うしろから伸びてきた手に口を塞がれた。