英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
先の様子を詳しく聞いてみると、王宮では当然ながら王族に謁見することになるうえ、式のあとには晩餐会があり、そこでは並みいる貴族たちと挨拶を交わし、社交ダンスにも応じねばならないという。
準備不足のまま出ていけば、間違いなくルシウス様に恥をかかせることになるだろう。
「ど、どうしましょう、ルシウス様……。わたし、貴族のマナーにはあまり自信が……」
「君が気にするようなことはないと思うが」
「そういうわけにもいきません……」
真剣に相談を持ちかけると、彼は「わかった」と頷いて、すぐに対策を講じてくれることになった。
それから本番までの短い間、学生時代に戻ったかのように猛勉強に明け暮れた。
マナー講師を呼んでもらい、ダンスや立ち振る舞いを学びながら分厚い貴族名鑑にも目を通す。
焦りはあったが、恐れることはなにもない。別れの象徴となっていた式典は、もはやその意味をなくしたのだから。
夫が栄誉を受ける華々しい舞台に心は湧き、自分磨きにいっそうの力が入った。
*
準備不足のまま出ていけば、間違いなくルシウス様に恥をかかせることになるだろう。
「ど、どうしましょう、ルシウス様……。わたし、貴族のマナーにはあまり自信が……」
「君が気にするようなことはないと思うが」
「そういうわけにもいきません……」
真剣に相談を持ちかけると、彼は「わかった」と頷いて、すぐに対策を講じてくれることになった。
それから本番までの短い間、学生時代に戻ったかのように猛勉強に明け暮れた。
マナー講師を呼んでもらい、ダンスや立ち振る舞いを学びながら分厚い貴族名鑑にも目を通す。
焦りはあったが、恐れることはなにもない。別れの象徴となっていた式典は、もはやその意味をなくしたのだから。
夫が栄誉を受ける華々しい舞台に心は湧き、自分磨きにいっそうの力が入った。
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