英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
 やっと彼らの狙いが見えてきて、ハッとした。
 王太子は、ありもしないルシウス様の不貞行為をでっち上げようとしている。そうして非難の矛先を、わたしから彼にそっくり移し替えようとしているのだ。

 愕然とするわたしを見て、王太子の目がすっと細くなる。怪しまれたかと思い、額に汗が浮いたが、そうではなかった。

「……なんだか雰囲気が変わったか? 女は母上のような金髪が一番だが、赤髪もいいな。おまえについてはなぜか良い評判は聞かなかったが、イレーヌよりよっぽどいい女ではないか。どれ、可愛がってやろう。膝の上に座れ」
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