英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
抵抗する王太子を、リアム殿下率いる特務隊が取り囲み、連行していく。
その様子を険しい顔で見送った王は、直後に肩を落とし放心状態になってしまった。
王家の事情はわからないが、上に立つ者たちがこれではいけない。きちんと始末をつけ、この国の道が正されることを願うばかりだ。
「あの……」
これまで気配の薄かった公国の使者に声をかけられて、顔を向ける。するとすっかり疲れた顔をしたその人は、愁傷に頭を下げた。
「先ほどは助けていただきありがとうございました……。私はいちど国に戻ろうと思います。思えば姫の主張にはおかしな点もございましたので……」
使者は改めて公爵に話をし、イレーヌ姫が口にしたことの真偽を確認してみると約束してくれた。
わたしとルシウス様は顔を見合わせ、安心を分かちあった。もう城にとどまる理由はない。一刻も早く、温かみのある屋敷に帰りたい。
「行こう、アレクシア」
「はい、ルシウス様」
差し出された手の平に、自分のそれを重ねる。
今はただ、なにも考えずに、当面の危機を乗り越えたことを喜びながら。
その様子を険しい顔で見送った王は、直後に肩を落とし放心状態になってしまった。
王家の事情はわからないが、上に立つ者たちがこれではいけない。きちんと始末をつけ、この国の道が正されることを願うばかりだ。
「あの……」
これまで気配の薄かった公国の使者に声をかけられて、顔を向ける。するとすっかり疲れた顔をしたその人は、愁傷に頭を下げた。
「先ほどは助けていただきありがとうございました……。私はいちど国に戻ろうと思います。思えば姫の主張にはおかしな点もございましたので……」
使者は改めて公爵に話をし、イレーヌ姫が口にしたことの真偽を確認してみると約束してくれた。
わたしとルシウス様は顔を見合わせ、安心を分かちあった。もう城にとどまる理由はない。一刻も早く、温かみのある屋敷に帰りたい。
「行こう、アレクシア」
「はい、ルシウス様」
差し出された手の平に、自分のそれを重ねる。
今はただ、なにも考えずに、当面の危機を乗り越えたことを喜びながら。