英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
(びっくりだわ、あんなイケメンとわたしが結婚しているなんて……。なんとお呼びすればいいのかしら。ルシウスさん……なんて雰囲気じゃないわよね。ルシウス様? それとも旦那様とか? あぁどうしよう、緊張してきた……!)
自慢じゃないが、香澄であった頃は男運もご縁もなかった。アラフォーと呼ばれる年齢になるまで彼氏のひとりもできた試しがない。結婚を夢見ないことはなかったが、自分には無理な話だとはなから諦めてもいたのに。
シンプルに、彼のことをもっと知りたいと思った。あの場では怒っていたようだけど、機嫌を直して笑顔になった彼はどんなふうに映るのだろう。
「ルシウス様……。わたしの旦那様、か」
確かめるように口ずさんで、熱くなった頬を両手で包み込む。ろくな手入れもしていなかった以前のわたしとは違い、お肌がしっとりすべすべで触り心地がいい。
こんなにも恵まれた容姿でいるのだから、どうにかして離婚しないという選択肢はないのだろうか。破局寸前とはいえ、嫁いでからまだひと月だというし、ひとまず和解してお互いを知っていけば、もしかしたら――。
自慢じゃないが、香澄であった頃は男運もご縁もなかった。アラフォーと呼ばれる年齢になるまで彼氏のひとりもできた試しがない。結婚を夢見ないことはなかったが、自分には無理な話だとはなから諦めてもいたのに。
シンプルに、彼のことをもっと知りたいと思った。あの場では怒っていたようだけど、機嫌を直して笑顔になった彼はどんなふうに映るのだろう。
「ルシウス様……。わたしの旦那様、か」
確かめるように口ずさんで、熱くなった頬を両手で包み込む。ろくな手入れもしていなかった以前のわたしとは違い、お肌がしっとりすべすべで触り心地がいい。
こんなにも恵まれた容姿でいるのだから、どうにかして離婚しないという選択肢はないのだろうか。破局寸前とはいえ、嫁いでからまだひと月だというし、ひとまず和解してお互いを知っていけば、もしかしたら――。