英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
 念入りに肌のお手入れを済ませたあとは、いよいよ憧れの天蓋つきベッドのお目見えだ。

「さぁ、寝ましょうか! それでは失礼しま~す」

 はしゃぐ子どものように飛び込めば、弾力のあるマットが遊具のように揺れて楽しくなってしまう。穏やかに微笑みながら、ふかふかの布団に身を横たえた、そのとき。

 ――カタッ……。

「……?」

 壁の向こうから、小さな物音が聞こえたような気がした。
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