義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます
兄が用意してくれたホットミルクを飲んだあと、私はお風呂に入った。
湯船に身を沈め、ふうっと息を吐く。
湯気の向こうに、今日の兄の姿が浮かんだ。
なんだか少し変だった。
デートの途中で合流してきたかと思えば、妙に距離が近かったし、流斗さんのこともやけに気にしていた。
お試しとはいえ、私が流斗さんと付き合い始めてから、兄の様子がどこか違う。
もしかして……少しは妬いてくれているのかもしれない。そうだったら、嬉しい。
でも――そんなふうに思っていいの?
私たちはずっと兄妹として生きてきた。
もしそんな関係になったら、両親はどう思うだろう。世間の目だって変わるかもしれない……。
やだやだ。考えたって仕方ないじゃない。
まだお兄ちゃんが私のことを好きだと決まったわけでもないのに。
また期待して、また落胆するのがオチだ。
やめよう。考えるのは。
それに、お兄ちゃんには加奈さんという素敵な彼女がいる。
私だって、流斗さんとちゃんと向き合わなきゃ。
しっかりしなくちゃ。
両手で頬をぺちんと叩き、深呼吸ひとつ。
気合を込めて湯船から立ち上がった。