義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます

 お風呂からあがった私は、軽く髪を拭きながらリビングへ向かった。
 ふと視線を向けると、ソファーでは父と母が仲良く寄り添ってテレビを見ている。

 本当にこの二人は、いつもラブラブで羨ましい。

 あきれたようにその背中を見つめていると、ふいに頭の上に手が置かれた。

「ぼーっとしてないで、座れよ」

 兄に肩を抱かれ、そのままソファーへと誘導される。
 両親の隣に腰を下ろすと、兄も当然のようにその隣へ。

 気づけば、家族四人なかよく並んで腰掛けていた。
 これ、いつものこと。

「あら、唯ちゃん、もう気分はいいの?」

 母が可愛い笑顔で問いかけてくる。

「うん、お風呂入ったらリラックスできた。もう大丈夫だよ、ありがとう」

 私が答えると、母はとても嬉しそうに微笑んだ。
 その天使のような笑顔に癒される――ほんと、可愛い人。

 母の隣から、父が優しいまなざしを向けてくる。

「唯、いろいろ大変だろうと思うけど、無理はしないようにね。
 辛かったら、僕たちに頼るんだよ。家族なんだから」

 その言葉に、肩の力がふっと抜ける。

「うん……ありがとう」

 こういうのって、いいな。
 家族の愛が、静かに心にしみていく。

< 109 / 296 >

この作品をシェア

pagetop