義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます
翌日はちょうど休日。
家には両親も兄もいたが、どうしても顔を合わせる気になれなかった。
両親は、私があの“真実”を知ったことをまだ知らない。
でも私は、もう知ってしまっている。
だからといって、両親のことを責めるつもりなんてない。
嫌いになったわけでも、信用できなくなったわけでもない。
ただ、今はまだ向き合う気持ちの整理がつかない。それだけ。
私は最低限の挨拶だけして、そそくさと家を出た。
兄とも顔を合わせなかった。
もしかすると、兄も私を避けていたのかもしれない。
でも、それは気まずさとか、会わせる顔がないとか――そういうことじゃない。
きっと、私の気持ちを思ってのこと。
今は会いたくないだろうって、察してくれたんだと思う。
たぶん、それだけのこと。
このぐちゃぐちゃな気持ちを、誰かに聞いてほしかった。
ひとりじゃ、どうにかできそうにない。
昨日、流斗さんに話せたおかげで、少しは落ち着けた。
でも……まだ足りない。
ふと頭に浮かんだのは、蘭の顔。
私はスマホを取り出し、迷わず連絡を取った。