義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます
「なあ、俺のこと……咲夜って呼んで」
顔が一気に熱くなる。
恥ずかしい……。
優のときは呼んでいたけど、唯としては、これが初めてかもしれない。
何かを吹っ切るように、私はその名を口にした。
「咲夜」
「っ……唯、大好きだ」
兄が私を、ぎゅっと抱きしめる。
その腕の中にいるだけで、胸がきゅっと締めつけられて、息が苦しい。
すぐそばにある大好きな人の体温、吐息、鼓動――全部が重なって、くらくらしてしまう。
そして、兄は愛おしそうなまなざしで私を見つめてきた。
頬が熱い。
私は今、どんな顔をしているんだろう。
ゆっくりと距離が縮まっていく。
兄の顔が、ほんの少しずつ近づいてきて――
鼓動が、破裂しそうなほど高鳴った。