義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます

 私は両親の反応を見るのが怖くて、ぎゅっと目を閉じた。

 ……沈黙。

 しばらく誰も声を発さない。

 気になって、そっと目を開けると、
 両親は驚いた表情のまま、固まっていた。

 目を丸くし、口を少し開けたままぽかんとしている。

 その反応……いいの? 悪いの? どっちなの。

 不安が胸をよぎったそのとき――

「うん、わかってるよ」

「ずっと前から、咲夜は唯ちゃんラブだもんねぇ」

 さっきのぽかん顔はどこへやら、両親はにこにこと顔を見合わせ、うんうんと頷いた。

「え? 二人とも、俺の気持ちに気づいてたの?」

 兄は目をぱちくりさせる。
 私も同じように目を瞬かせた。

「うん、もちろん。唯の気持ちも、ちゃんとわかってたよ」

 父が優しく目を細めて笑い、母もあたたかい眼差しを向けてくる。

「え、え? なに、どういうこと? ……いいの?」

 私はすっかり気が動転してしまった。
 まさかこんな展開になるなんて、夢にも思わない。

 ずっと前から、両親にバレていたなんて――。

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