明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
「志郎さんっ……!」

呼びかける声に応えるように、彼は強く私を抱きしめる。

「雪乃……君が欲しくてたまらない……」

荒い吐息が耳をかすめ、その熱が胸にまで届く。

次第に彼の動きが切実さを増していき、私は甘い夢の中を漂うようだった。

「雪乃……もう、限界だ……」

低く搾り出すような声。

その瞬間、全身を貫くような熱に包まれ、私は彼と一つになったことを悟る。

「ああ……熱い……」

思わず零れた声が、座敷の静けさに溶けていった。

やがて力尽きたように、志郎さんは私の上に倒れ込み、荒い呼吸を繰り返す。

「……雪乃。夢みたいだ。」

濡れた瞳で囁く声は、幸福と信じられない驚きに満ちていた。

私は震える手で、そっと彼の頬に触れる。

「夢じゃないです、志郎さん。」

彼の体温が確かにそこにあり、二人の鼓動が重なって響いていた。

――この瞬間こそが、私たちの現実なのだ。
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