この恋を運命にするために
「フフッ」
真剣に熱弁する私に対し、信士さんはおかしそうに笑う。
「やっぱり俺と君とじゃ合わないと思うけどなぁ」
――あれ? 何となく信士さんの雰囲気が変わった?
しかも“俺”って言ったよね?
「君の一直線なところは好ましいとは思うけど、俺は君のいう運命ってやつが信じられないから」
「…………」
「そもそも他人のことを信用できない俺には一生理解できない話だと思うよ」
「…………しい」
「え?」
「嬉しい!」
流石に信士さんも呆気に取られたように私を見ていた。
「嬉しいって、何が?」
「だって信士さん、今“素”で話してくれてるでしょう?」
はっきりと私のことは好きになれないと言われているようなものなのに、思わず顔がにやけてしまう。
職業や家庭のことを理由にするのではなく、初めて信士さん自身の本音を聞けたから。
「実は結構毒舌なのも素敵だわ」
「……君、相当変わってるって言われない?」
「あ、それは褒め言葉ですね」
昔から変わってると言われることは嬉しかった。
いつも普通じゃないことがしたいと思っているし、型にハマらない花を生けたいと思っているから。
「今日は信士さんをたくさん知るためのデートなんですよ? 他人が信じられない、運命がわからないってことが知られて嬉しいじゃないですか」