皇太子に溺愛されすぎて、侍女から公爵令嬢になりました
セドの胸に抱かれながら、私は寝台に身を預けた。

大きな腕が私を包み込み、その温もりに触れていると、不安も孤独もすべて溶けていく。

「エリナ……」

低く囁く声に、胸がきゅっと締めつけられた。

彼の吐息が耳元に触れ、眠りの境へ誘われていく気配がする。

「殿下、どうかゆっくりお休みください。」

そっと髪を撫でると、彼はうっすらと瞼を開け、私を見つめた。

「……おまえこそが……俺の安らぎだ。」

静かに告げられたその言葉は、温かい重みとなって心に刻まれた。

「セド……」

声が震え、涙が零れそうになる。

けれど彼はすでに、私を胸に抱いたまま深い眠りへと落ちていく。

その寝顔を見つめながら、私は小さく呟いた。

「私も……あなたの安らぎでありたい。」

夜の静けさの中、互いの鼓動だけが寄り添い続けていた。
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