クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
【茉寛と彼女、お似合いだと思った。頑張れ】
そんな短い文章の下に、タコが王冠をかぶったキャラクターの〝応援してる〟スタンプが送られてくる。
【どの辺りを見てそう思った?】
つい返信すると、すぐに返ってきた。
【お前のドジに動じないところ。笑うどころか心配してたろ? あと、うちのたこわさを好きなところ】
動じないのはきっと呆れられているからだと思うが、確かにからかわれたりはしなかった。
仕事になるとはっきりと意見を言うタイプだが、彼女の言動にこちらが嫌な気分になったことは一度もない。
(たこわさ好きは、関係ないだろう)
そう思ったが、ついふたりでたこわさを箸でつつくところを想像してしまう。すると頬が緩み、胸がじんわりと温かくなった。こんな未来が訪れるなら、どれだけ幸せだろう。
(今は俺のドジに動じない不動店長の方がかっこよささえある。だが、俺が動けばなにか変わるかもしれない。たこわさをともにつつく未来が、本当に来るかもしれない)
そんな妄想をしながら、智田はスマホを傍らに置き天井を見上げた。
『褒める、立てる、喜ばせる』
その前に、自分にはやらなければならないことがある。
(このドジを、なんとかしなければならないな)
彼女と並べるように。過去の過ちを繰り返さないように。
智田は明日からこそは、努めて冷静に彼女の周りで立ち回ろうと決めた。
そんな短い文章の下に、タコが王冠をかぶったキャラクターの〝応援してる〟スタンプが送られてくる。
【どの辺りを見てそう思った?】
つい返信すると、すぐに返ってきた。
【お前のドジに動じないところ。笑うどころか心配してたろ? あと、うちのたこわさを好きなところ】
動じないのはきっと呆れられているからだと思うが、確かにからかわれたりはしなかった。
仕事になるとはっきりと意見を言うタイプだが、彼女の言動にこちらが嫌な気分になったことは一度もない。
(たこわさ好きは、関係ないだろう)
そう思ったが、ついふたりでたこわさを箸でつつくところを想像してしまう。すると頬が緩み、胸がじんわりと温かくなった。こんな未来が訪れるなら、どれだけ幸せだろう。
(今は俺のドジに動じない不動店長の方がかっこよささえある。だが、俺が動けばなにか変わるかもしれない。たこわさをともにつつく未来が、本当に来るかもしれない)
そんな妄想をしながら、智田はスマホを傍らに置き天井を見上げた。
『褒める、立てる、喜ばせる』
その前に、自分にはやらなければならないことがある。
(このドジを、なんとかしなければならないな)
彼女と並べるように。過去の過ちを繰り返さないように。
智田は明日からこそは、努めて冷静に彼女の周りで立ち回ろうと決めた。