机の中で出会った想い
予感
期末テストの勉強を毎日頑張った。
今日はその結果が返ってくる日。
先生に名前を呼ばれて答案用紙を取りに行った。
平均点より少し下。
――それでも、私にとっては大きな進歩だった。
やっぱり……私、前よりできてる。
答案用紙を抱きしめたい気持ちを押し殺しながら、机の中をのぞいた。
やっぱりあった。
今日も、一枚の紙。
『少しずつ、ちゃんと前に進んでるよ』
……どうして、そんなふうに分かるの?
差出人は分からない。
でもこの人は、きっと私のことを見てくれている。
そう思うと、不思議と涙が込み上げてくる。