からかわないでよ、千景くん。
昨日は、すごく傷ついた。
心がぐしゃぐしゃになって、夜も眠れなかった。
もう、あんな思いはしたくないよ…。
ぽつりと、そう呟いた私に、志緒ちゃんがそっと手を伸ばしてきた。
「でもね、なずな…私の話も聞いてほしいんだけど…」
その声は、少し震えていて。目を合わせるのも、ためらってるみたいだった。
私の手をぎゅっと握る志緒ちゃん。その温もりに、少しだけ心が落ち着く。
志緒ちゃんの顔が、言いづらそうに歪む。私も、つられて深刻な顔になる。
そっと座り直して、深呼吸。
自分を落ち着かせる。何を言われるんだろう。怖い。
でも、聞かなきゃ。
「去年、なずなに千景のこと相談されてから、千景のことを見てた時期があったんだけど」
え…?
志緒ちゃんの言葉に、胸が少しざわつく。
「…あ、見てるってそういうのじゃなくて、監視的な?」
しどろもどろの志緒ちゃん。焦ってるのが伝わってくる。