からかわないでよ、千景くん。



「平さんと仲良いの?」



そう聞くと、千景くんはじーっと私のことを見てくる。

……もしや、はぐらかそうとしてる?



「1年の時も隣になったことあるくらいかな」


「ほんとに?」


「あと、バレンタインのチョコ貰ったりとか」


「うっ……」



私よりも先に、平さんのほうが千景くんにチョコあげてるなんて…。



「あと、体育祭のときも写真撮ったくらい」


「なっ……!」



それも、私してないっ!

全部、先を越されてるっ…!



「仲良くするの嫌なの?」



千景くんが、 少し真剣な顔でそう聞いてくる。



「え、と…」



言葉に詰まる。

もし、私がここで「嫌」って言ったら—— 千景くんは、平さんと話さないでいてくれる?
でも、そんなことしたら—— 隣の席だし、 きっと気まずくなる。
それに、 私、すごく嫌な人じゃないかな…。


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