からかわないでよ、千景くん。
遡ること、7か月前。
まだ雪が降り積もってる2月の終わりごろだった。
1年生、最後の席替えで千景くんと隣になった私。
それまで千景くんとは、話したことないんじゃないか…というくらい接点がなかった。
周りの女子たちがいつも、「千景くんって、結構かっこいいよね」と言ってるのを聞いていたくらいで、
千景捺という人自体にさほど興味がなかった。
でも────────ある日の授業中、千景くんの方に消しゴムを落としてしまった私。
隣の席になってから授業で何度か話すようになったけど、私から話しかけるのはまだなんとなく勇気がいる。
(ど、どうしようっ…)
と思っていると、頬杖をついた千景くんと目が合った。