推理×LOVE=?

第一章 転校生と憧れの先生





 
 高校に入学して初めての授業は、期待と不安で胸がいっぱいだった。



担任の先生は、噂通りの爽やかなイケメンで、数学教師の暁先生。

すらりとした長身に、切れ長の目が印象的な、どこか憂いを帯びた横顔。

授業中、先生の言葉ひとつひとつに耳を傾け、その優しい声に私の心はどんどんと惹かれていった。




「白川さん、今日の授業で分からないところはあったかな?」

授業後、ふと声をかけられ、心臓が跳ね上がった。慌てて「大丈夫です、暁先生!」と答える。




先生は「そっか、それは良かった」と微笑んでくれた。

その笑顔だけで、私はもう舞い上がっていた。



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