推理×LOVE=?
第三章 疑惑の影、迫る危険
私の失くした化粧ポーチを、暁先生と一緒に探すことになった。
先生は「大丈夫、きっとすぐに見つかるさ」と優しく微笑んでくれたけれど、私の心は不安でいっぱいだった。
盗難事件がクラスで頻発するようになってから、教室にいるだけで息が詰まるような感覚に襲われる。
一体誰が、そして何のためにこんなことを繰り返すのだろうか。
放課後の教室、先生と二人きりで私のカバンの中を隅々まで探した。
引き出し、ポケット、教科書の間。
あらゆる場所を確認したが、化粧ポーチは見つからなかった。
「おかしいな、どこにもない...」
先生は首を傾げた。
その時、ふと窓の外に目をやった私に、先生が声をかけた。
「ん?どうした?白川。何か気になるものでも?」
「え?いえ、、なんでもないです。」
先生は私の様子をじっと見つめ、そして、ふっと表情を変えた。
「もしかして、君は今、誰かのことを疑っているのか?」
「そんな...!まさか...」
先生の言葉に、私は動揺した。
まさか、先生が犯人だなんて、そんなはずはない。
先生は、いつも優しく、私を気遣ってくれる。
でも、もし...もし、先生が犯人だとしたら?
そんな考えが頭をよぎった瞬間、鳥肌が立った。