正宗先輩と初恋を拗らせる
喧騒の冬
短い秋が終わると、あっという間に
クリスマスムードの冬が来た。
日毎、華やかになる街並みに急かされるように
私たちも忙しくなった。
…と、言っても、
仕事で出張続きの正宗先輩とは違い
私は、女子会、飲み会、忘年会と
何かにつけて騒がしく遊んでるだけだけど。
「えぇ?クリスマスも出張?」
さすがにガッカリな予定を聞かされたのは
ジングルベルに耳が慣れすぎて聞き飽きる頃だった。
初めて一緒に過ごすクリスマスだし
正直めちゃくちゃ楽しみにしてた。けど。
すっごい申し訳なさそうに言う正宗先輩を見たら、
遊んでばっかの私は何も言えなくなった。
それに、仕事の話してる正宗先輩は
キラキラ増ししてて、カッコイイのも事実だし。
「私達のクリスマスは別の日にしよ」
って、言えた自分を心の中で褒めた。
顔で笑って、心で泣いて…
演歌だなぁ~なんてオチをつけてたら
「じゃぁ一緒にバイトしようよ〜」
アキが日雇いバイトを見つけてきた。
「コウタくんは?」
「免許の合宿。」
日にちを間違えてイブが最終日だったと
アキが憤慨して教えてくれた。
「彼氏不在同士、勤労しよー。」
家でケンタッキーも寂しかったし
アキの言い草が面白かったから
思わずオッケーしてしまった。
「美桜、クリスマスだけどさ〜
え?バイトすんの?わざわざイブに?」
電話の向こうから、正宗先輩の怪訝な声が聞こえる。
なかなか予定も合わず、
イブキャンセルの申し訳なさそうな正宗先輩に
会って以来、2週間以上、電話だけの日が続いている。
寂しい。
会いたい。
思いは募るけど、どうしようもなかった。
仕事が忙しいのも事実だし、
また謝らせてしまうのも嫌だし、
無理を言って困らせるのは嫌だし…
だから
「アキもいるし楽しそうだから頑張る!」
って意気込んでみせた。
私は大丈夫だよって
申し訳なく思われて負担になりたくなかったから。
なのに
「楽しそうでよかったな。じゃ、俺明日早いから。」
電話が切れた。
え?
クリスマスムードの冬が来た。
日毎、華やかになる街並みに急かされるように
私たちも忙しくなった。
…と、言っても、
仕事で出張続きの正宗先輩とは違い
私は、女子会、飲み会、忘年会と
何かにつけて騒がしく遊んでるだけだけど。
「えぇ?クリスマスも出張?」
さすがにガッカリな予定を聞かされたのは
ジングルベルに耳が慣れすぎて聞き飽きる頃だった。
初めて一緒に過ごすクリスマスだし
正直めちゃくちゃ楽しみにしてた。けど。
すっごい申し訳なさそうに言う正宗先輩を見たら、
遊んでばっかの私は何も言えなくなった。
それに、仕事の話してる正宗先輩は
キラキラ増ししてて、カッコイイのも事実だし。
「私達のクリスマスは別の日にしよ」
って、言えた自分を心の中で褒めた。
顔で笑って、心で泣いて…
演歌だなぁ~なんてオチをつけてたら
「じゃぁ一緒にバイトしようよ〜」
アキが日雇いバイトを見つけてきた。
「コウタくんは?」
「免許の合宿。」
日にちを間違えてイブが最終日だったと
アキが憤慨して教えてくれた。
「彼氏不在同士、勤労しよー。」
家でケンタッキーも寂しかったし
アキの言い草が面白かったから
思わずオッケーしてしまった。
「美桜、クリスマスだけどさ〜
え?バイトすんの?わざわざイブに?」
電話の向こうから、正宗先輩の怪訝な声が聞こえる。
なかなか予定も合わず、
イブキャンセルの申し訳なさそうな正宗先輩に
会って以来、2週間以上、電話だけの日が続いている。
寂しい。
会いたい。
思いは募るけど、どうしようもなかった。
仕事が忙しいのも事実だし、
また謝らせてしまうのも嫌だし、
無理を言って困らせるのは嫌だし…
だから
「アキもいるし楽しそうだから頑張る!」
って意気込んでみせた。
私は大丈夫だよって
申し訳なく思われて負担になりたくなかったから。
なのに
「楽しそうでよかったな。じゃ、俺明日早いから。」
電話が切れた。
え?