家族になった来栖くんと。




「そう…だ。私にも言ってきたの。来栖くんのこと、私よりもずっと前から好きだった…って」



胸が苦しい。

あんたのことなんかずっと大嫌いだった!と、正々堂々と言われてしまったんだ。



「…あいつ。なんでそこまで……」


「ファミレスで…話してたでしょう、来栖くん」


「…ああ。会った。もしかしてそのときも白山さん、知ってたの?」



私、ちょうど寧々ちゃんと同じファミレスにいたの。

トイレに席を立った帰りで、渚ちゃんと向き合う来栖くんを見た。


あなたは私に気づいてないみたいだったけれど、その顔で聞いてくれるなら、やっぱりあの日にちゃんと言えばよかったね。



「あの日も、俺は安口にちゃんと話そうとしたんだ。付き合ってくれなかったら学校中にまた適当なウワサを言いふらす、とか言って脅してきてさ。でも俺は付き合う気なんかなかったから」



彼のその行動が、渚ちゃんを逆上させてしまった。

確かにそのあとだった。
私の前にわざわざ彼女が現れたのは。



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