イケメンドクターは癒されたい!!〜まさかの推しは家事代行の中野さん〜
「慶悟、いないの?」
「いえ、寝室に…あの昨日足がだるくて寝れなかったそうで…」
「あー、確かにしんどそうだったな」
「そうでしたか…」
「昼だし、弁当も温かいうちに食べたいから起こしてくるよ」
「お願いします」
奥から2人の話し声が聞こえてくる。
「は?組み立て?」
「本棚とテーブルの一体型のを買ったんだよ」
「俺が今日来なかったらどうしてたんだよ」
「翔馬が来るから今日指定にした」
「はあ?俺の不器用さ舐めんなよ(笑)」
「何だよ、使えねーな(笑)」
2人の会話が面白くて美麗は笑ってしまった。
「私、組み立てますよ、大丈夫です(笑)」
「良かったな慶悟」
「お前を当てにしてたのに」
「まあまあ、他は手伝うから」
翔馬が持ってきたお弁当をソファ前のテーブルに慶悟は置いた。
美麗はカバンから財布を取り出し
「おいくらですか?」と翔馬に聞いていた。
慶悟はいいよと美麗に言うと翔馬も気にしないでとお金は受け取ってくれなかった。
「ありがとうございます」
「食べよ、朝から食ってないから腹減った」
翔馬が言うと慶悟も俺もと言っていた。
「ビスケットって若い子も働いてるんだね、中野さんは主婦?」
「いえ、私は家政科の大学を出て普通に就活で入社しました」
「へぇ、家政科ね、家庭的なんだね」
「基本好きですね」
2人から生活の不規則の事を聞いて、もっとたくさんの人が気軽に使ってもらえるといいなぁと改めて美麗は思ったのだった。