氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
 王妃である母セレスティーヌは隣国アランシーヌの王女だった。ここもゲームの設定と同じだ。
 しかしゲーム通りだと、母様はハインリヒが三歳になる直前に亡くなってしまう。目の前にいる母様があと三年足らずで亡くなるのだと想像すると、わたしはものすごく怖くなった。

 母様は子供の頃から持病があって、アランシーヌでは成人するまで生きられないと言われていた。本来なら結婚して出産など考えられなかったそうだ。
 忘れられた王女としてひっそりとその生涯を終えるはずだった母様は、父であるディートリヒ王に見初められてブラオエルシュタインに嫁いできた。

 この辺りはゲームでは触れられてはいなかったが、禁断のKRGでは王妃は病弱で早世した設定だった。


 伯父である王兄バルバナスは、王城にいることはほとんどなかった。父と二人で並ぶ姿など見たことはなかったし、式典など必要な時にしか姿をあらわさない。

 むしろ王城を避けているように感じられるくらいで、どちらかというと兄弟仲はよろしくないのではと子供心に感じていた。

 このまま父のBLルートは回避の道を辿ってほしいと切に願う。


 ハインリヒと同じ年にジークヴァルトも誕生している。公爵家の跡取りということもあり、ハインリヒの遊び相手として顔を合わせることも多くなるだろう。ゲーム内での幼馴染設定もクリアしそうだ。

 わたしが仕入れた情報では、ジークヴァルトの従者としてマテアスという少年が付いたそうだ。ここも設定クリアとみられる。鬼畜眼鏡には極力関わらないようにしなくては。


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