逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

50.魅了の力が消えたら伝えたいことがあります。

私は誕生日のダンスにしても、アカデミーの生活にしても接触を禁じられているフィリップ王子と接触してしまった。

自分の彼への好意が彼を呼び寄せているのだろう。
でも、噂がたってフィリップ王子の評判が落ちることはなかった。

いつもレイモンドがなんとか噂を消していくれていたのだ。

婚約者である彼が、不誠実な私のフォローをどんな気持ちでしていたのだろうか。
いつも自分勝手に見えた彼だけれど、本当に彼は自己中心的で自分勝手なのか分からなくなった。

本当に自分勝手なのは自分の欲求を全く抑えられず、危険な力を乱用ししている私なのかもしれない。

♢♢♢

「エレノア、王宮に行きましょう。待ち侘びていたものがきましたよ」
アカデミーの卒業式を終えた私を待っていたレイモンドが、私をいつものようにエスコートして馬車にのせた。

「もしかして、魅了の力を消す薬ですか?」
私が恐る恐る尋ねると、彼は微笑んで私を優しく抱きしめてきた。

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