逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

8.私を誘拐してくれた人。

珍しく父親に連れられ、ショッピングに出かけた。
公爵家の令嬢にも関わらず、ドレスをあまり持っていない。

ドレスを買ってもらえていないから、同じドレスをアクセサリーを変えて工夫して着ていた。

「いつも同じ服を着ているなんて恥を知れ!」
父親に理不尽に叩かれ、蹴飛ばされた後、私は買い物に連れてこられた。

向かいから華やかな親子が歩いてくる。
帝国で一番の大富豪アーデン侯爵家の母と娘だ。

当時から娘のエレナ・アーデンは帝国一の絶世の美女といわれアラン皇太子殿下の婚約者だ。

たった6歳の皇太子殿下を誑かしていうという噂もある。
でも、彼女が魅了の力を持っていないことは私が一番よく知っている。
ちなみに私が唆し操るよういわれている皇太子殿下が彼女の婚約者であるアラン・レオハードだ。

「あらあら、これはアーデン侯爵夫人と侯爵令嬢ではありませんか」

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