逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。

24.私の紫陽花姫、帝国になど行かないで私の側に居てください。

「レイモンド・サム、アゼンタイン侯爵令嬢と婚約関係にありながら私と不道徳な関係を持ったことを公表します。そのことを公表されたくなければ、今すぐにアゼンタイン侯爵令嬢との婚約を解消しなさい!」

聞いたことのない強い口調でレイモンドに迫る、ビアンカ様に呆気にとられる。

「待ってください。そんなことを公表すればビアンカ様の名誉にも傷がつきます。私は半年後にはレイモンドと婚約を解消するので、ご自分のことだけを考えてください」
私はビアンカ様を必死にひきとめた。

「エレノア、本当にあなたには取り返しのつかないことをしたわ。私は帝国に移住して次の帝国の要職試験を受けるつもりよ。もう、男に頼るような生き方はしたくないの」

私の頬を撫でたビアンカ様の指に涙の滴がついていた。
信じられないことに私は人前で泣いていたらしい。
ビアンカ様が2年以上の時を経て、外に出てきてくれたのが嬉しかったのだ。

< 77 / 182 >

この作品をシェア

pagetop