6月25日、彼は。
「ねぇ、私って何が起きたら死にたいと思うかな?」

突然の質問に全員が「え、死にたいの?」と戸惑っていたし、家族には「不謹慎なことを言うな」と怒られた。皆んな心配してくれたので、「全く死にたくない」と弁明するので精一杯だった。

「伶菜、帰ろーぜ」

放課後、教室の外の珀人に呼ばれて私はスクールバッグを持って教室を出る。帰り道も私は頭を悩ませたままだった。

「私が死ぬ理由が分からないよー。丹野くんと話さないように避けているけれど、申し訳なくて死にそうだし。え! もしかして丹野くんに申し訳なさ過ぎて死ぬってこと!?」

「んなわけあるか!」

「もうすぐ11月になるし、そのまますぐに12月にもなる。12月25日に私と丹野くんは付き合っていたんでしょ? 今は丹野くんを避けているから関係ないと思うけれど」

私は珀人の隣で腕を伸ばしながら、「じゃあ、今年のクリスマスもぼっちだー!」と叫んでしまう。

すると、珀人がパッとこちらに顔を向けた。キョトンと不思議そうな顔をしている。

「何でぼっち? 俺がいるじゃん」

「っ……!」

こんなセリフにキュンとしない方が無理な話だろう。
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