憧れの御曹司と婚約しました。



 箱を開けると、そこには春のもこまるのぬいぐるみが入っていた。

 タグには【日和子へ、君と未来を共に】と書かれている。私は涙がこぼれそうになりながら、颯さんに微笑んだ。


「颯さん、ありがとう……!」


 会場がさらに大きな拍手に包まれる中、颯さんが私の手を握り、そっと耳元で囁いた。


「君ともこまるは、僕の宝物だ。ずっとそばにいてくれる?」


 私は涙をこらえながら、力強く頷いた。


「うん、颯さんのそばで、ずっと」


 ステージの上で、二人でそっと手を繋いだ。桜色のライトが私たちを照らし、もこまるのバルーンがふわふわと浮かぶ中、会場中が温かい空気に包まれた。

 イベントの後、マンションに戻った私たちは、ソファでもこまるのぬいぐるみを抱きながら、春の映画を見ていた。颯さんが私の肩にそっと腕を回し、桜色のマフラーを巻いてくれた。


「日和子、次のもこまる、どんな子にしよう?」
「うーん、颯さんと私、二人を合わせたみたいな、特別な子!」

 颯さんが笑って、「それ、絶対可愛いな」と言う。私たちはスケッチブックを開き、新しいもこまるのアイデアを書き始めた。桜色のぬいぐるみがそばにあり、颯さんの温かい手が私の手を握る。このふわふわな幸せが、ずっと続くように――私は心からそう願った。




       【完】




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