婚活令嬢ロゼッタは、なによりお金を愛している!
(トゥバルト様はそろそろ騎士団長の仕事を辞めて、領地におこもりになるって噂だったから、このタイミングでお会いできたのは神のお導きと言わざるを得ませんわ)


 なんとしてもこの場で縁をつながなければならない。ロゼッタのすべてを賭けてこの男を落とすのだ! ――ロゼッタは並々ならぬ決意を胸に、トゥバルトに向かって微笑んだ。


「いろんな女性に言われませんか? 素敵だって」

「いや……ないな。夜会にはあまり出席しないし、職場にも女性はほとんどいないから」

「まあ、もったいない! トゥバルト様みたいに素晴らしい男性に、わたくし出会ったことがございませんのに」


 そっと腕のあたりに触れながら、ロゼッタはトゥバルトの瞳を覗き込む。


「それじゃあ、今夜こちらにいらっしゃったのは特別なのですね?」

「そうだな。ほんの気まぐれだったんだが……おかげでこんなに美しい女性に出会えた」

「まあ!」


 嬉しさのあまり、ロゼッタは瞳を輝かせる。


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