執拗に愛されて、愛して
 こう考えても寝ない訳にはいかない為、ベッドに向かって寝転がっている雅の隣に入る。もしそう言う雰囲気になって、今日は勘弁してと言えば、流石に雅と言えど分かってくれるはず…!と相手の優しさに期待した。

 隣でスマホを少し触って画面を閉じると、抱き寄せてくる雅。そのタイミングで、私は雅の胸元をグイッと押して身体を離した。雅は少し驚いた表情をした後顔を顰めている。


「あの⋯、今日はそういう気分じゃないから。」

「しないから、さっさと寝ろ。」


 私の考えている事を理解したのか、溜息を吐きながらそう呟いて、再度私の身体を抱き寄せた。


「なんだその顔、ぶん殴るぞ。」


 しない、ってすぐに言ってくれたのも意外で驚いてしまった。だって、拒否してしまえばこの男がここに今いる意味が無いものだと思っていたから。それなのに私の言いたい事を分かってくれて、ただ寝るだけという選択肢を取ってくれる雅が意外だった。


「下半身に脳みそあるようなあんたが? 」

「お前本当失礼な。犯して欲しいなら犯すけど。」


 そう言われて黙り込む。抱き寄せる時の手つきも、今髪を撫でている手つきも優しい。大事にされている様で困惑する。
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