執拗に愛されて、愛して
 この間の喧嘩なんて最高にくだらない。雅に夜電話してなんて言われたから、わざわざ疲れている中掛けたのに『てめぇ掛けてくんのおせぇよ、何時だと思ってんだ』と電話が始まってすぐに文句の言葉が投げつけられた。


「仕方ないでしょ!さっきまで仕事で今やっとお風呂とか終わったの!年上の大人の男なら毎日お疲れ様、頑張ってて偉いねとでも言ってみなさいよ!」

『俺にそんなん求めんな!そう言うのは玲みたいな男がやっとけばいいんだよ!』

『雅、お客さんの前だよ。うるさい。』


 深夜12時半、当然雅はまだ勤務中でバーに客もまだいるらしく、玲くんの呆れた声が聞こえた。

 雅が遅くなっても連絡しろという理由は何となく察しは付いている。この間土曜日に何気ない会話を電話でしていた時に、最近凄く忙しくて帰りが遅くなると言う話を雅にした。

 資料を頭に叩き込みたいのだけど、家に持ち帰りは厳禁だから会社で勉強してから帰る為、帰宅は23時過ぎになってしまう事が多い。

 その話を聞いた雅が「女がそんな時間まで仕事して歩いて帰るとか正気?」と不機嫌な声を出していて、それから生存確認の為に電話をさせられている。
 メッセージでも別にいいだろうが。と思わなくはない。
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