執拗に愛されて、愛して
 話している内にふと頭の中で、この店に到着する前の光景が頭に過った。

 路地裏の方でキスしていた男、玲さんと同じ服装をしていた。その事を思い出して、もしかしたらここの店員なのでは無いかと予想し、「そう言えば、ここもう1人働いていたりします?」と、軽い気持ちで問い掛けた。


「ああ、そう言えば帰ってこないな。お客さんがタクシー乗るまで見送ってくるって言ってたけど。」


 じゃあ、やっぱりさっきの男って…。と考えた時、お店の扉が空いた。そちらの方に目を向けると、先程見た黒髪男の姿があった。

 違和感は気のせいなどではなかった。先程外で女性とキスをしていた男は…。




⎯⎯⎯⎯⎯大学時代付き合っていた元彼だ。




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