君と始める最後の恋
 また類くんの服を借りてありがたくベッドをお借りして横になっていたその数十分後、類くんが寝室に入ってくる。手に持っていた物をベッドのサイドテーブルにおいて、ベッドサイドに腰掛ける。


「ご飯、食べれる?一口でも食べてほしいんだけど。」


 その言葉で私はゆっくりと体を起こしてぼーっと類くんを見る。

 久しぶりに熱出して類くんに移したくない気持ちと、甘えたい気持ちが強くてよくわからなくなる。ほんの少し甘えてもいいかな。


「類くんが食べさせてくれたら…。」

「…子供みたいだね、君。」


 そう言いながら少し優しい表情で笑うと、サイドテーブルからたまごがゆを手にとってふーふーと息を吹きかけて冷ましてくれる。そしてそのまま一口サイズのおかゆを私の口元まで持ってきてくれる。我儘、聞いてくれるの優しい。

 ありがたく口を付けると、溢れないようにしながら食べさせてくれる類くん。愛でしか無い。


「ん、おいしいです。」

「味覚、あるなら良かったね。まだ食べる?」


 類くんの問い掛けに首を縦に振り頷くと、引き続き食べさせてくれた。
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