君と始める最後の恋
「というか聞いたよ!ヘッドハンティングってすごいね!?」

「何かありがたいよな、普通に仕事してただけなんだけどな。」

「それでも優秀だからって事でしょ。誰でも受けれるもんじゃないよそれ。」


 なんて軽い雑談をしながら、デスクを立つ。


「先に社内案内済ませちゃっても良い?来たばっかで何もわかんないでしょ?」

「まじで助かる。今オフィスに来んのも実はやっとだった。」


 そんな話をしながら一緒にオフィスを出て社内を案内して回り、それだけでまた午前中が潰れようとしていた。





𓂃𓈒𓂂𓏸





 それからお昼休み、志織ちゃんが3課のデスクに来る。


「郁先輩!お昼行きません?」


 そう誘ってくる声に何だか圧を感じる。

 な、何事?と志織ちゃんを見ていると、隣のデスクの結絃が軽く首を傾げていた。志織ちゃんは2課だし、関わりも無いためまだ人を覚えきれていないからだろう。


「あれ?3課の人?」

「違うよ、2課の時の後輩!水無月 志織ちゃん!」

「あ、なるほど。今日から来ました、小鳥遊 結絃です。よろしくおねがいします。」

「水無月です。よろしくお願いします。」


 志織ちゃんは礼儀正しく挨拶を返すと、今度はそのまま私の腕を引く。


「早く行きましょ、郁先輩。」

「あ!待って!結絃また後でね!」


 そう言うと結絃は手を振ってくれた。

 今日の志織ちゃんは凄く強引だ。もちろん何でこうなっているのかは思い当たる節が無い。
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