君と始める最後の恋
「勘違いって…、そんな否定先輩にする権利あるんですか?」

「は?」


 私の発言に先輩の表情が少し驚いたものに変わる。この気持ちを本人にですら否定されて堪るか。勘違いなんかじゃない。


────私は一ノ瀬先輩が好きだ。


「好きです!勘違いなんかじゃないし、今は振られても諦めるつもり無いですから!」


 そうはっきり言い切る。本当は今すぐにでも逃げ出したい。こんな勢いで言ってしまうなんて恥ずかしい。何と言われるか怖い。そんな感情もあったけれど、必死に先輩の目を見る。

 先輩は私の言葉を聞くなり少し驚いていた表情を、いつも通りのすました何考えているかわからないあの表情に戻る。


「君バカだよね、本当。」

「自覚してます、私だって何でこんな先輩好きになっちゃったんだろうって思ってます。」

「うざすぎ。」


 そう呟くと先輩は可笑しそうに笑ってくれた。そうやって笑ってて欲しい。少しでも貴方が切ない表情をする機会が減ってほしいって思っている。


「…君、明日ちょっと付き合って。」

「へ?」

「慰めてよ。好きだって言うなら一瞬でも忘れさせて沙羅の事。」
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