君と始める最後の恋
ずるい人
いつもの平日、補佐としてやれる事も増えてきてその分前よりも一ノ瀬先輩とのやり取りが増えた。
「あーもう、バカ。そこ消してどうすんのさ。」
「もっかい!もっかい教えてもらっていいですか!」
先輩と一つの画面を見ながら操作の仕方を教えてもらっているのだけど中々覚えられない。
「駄目、1回休憩。甘いコーヒー買ってきて。そこの自販機の冷たいやつ飲みたい。」
「パワハラですよ。私を奴隷扱い止めてください!」
「奴隷ならもう少し役に立ちなよ、レッサーパンダみたいに威嚇だけしてないで。」
「似てませんから!」
鼻で笑う先輩に顔をいーっとしていると、千円札をポンと渡された。
「君のも買ってきていいから。ちょっと休憩。」
「持つべきものは優しい先輩です。」
「本当調子いい子。」
そう言いながら呆れるのを聞いて私は飲み物を買いに行く。
あれからも当然私と先輩の進展はない。沙羅さんとは定期的に会う様にしてるけど、それだけ。私も先輩も辛い思いを隠しながら、定期的に4人で会っている。
お家にお邪魔したあの日以来、もう先輩に気持ちを伝える様な事は言っていない。
今初めて、気持ちを伝えられなくなった先輩の気持ちを理解出来た気がする。これ以上伝えても、困らせてしまうから。私はこの気持ちに蓋をして、それでも溢れそうな想いを抑え続けていた。
「あーもう、バカ。そこ消してどうすんのさ。」
「もっかい!もっかい教えてもらっていいですか!」
先輩と一つの画面を見ながら操作の仕方を教えてもらっているのだけど中々覚えられない。
「駄目、1回休憩。甘いコーヒー買ってきて。そこの自販機の冷たいやつ飲みたい。」
「パワハラですよ。私を奴隷扱い止めてください!」
「奴隷ならもう少し役に立ちなよ、レッサーパンダみたいに威嚇だけしてないで。」
「似てませんから!」
鼻で笑う先輩に顔をいーっとしていると、千円札をポンと渡された。
「君のも買ってきていいから。ちょっと休憩。」
「持つべきものは優しい先輩です。」
「本当調子いい子。」
そう言いながら呆れるのを聞いて私は飲み物を買いに行く。
あれからも当然私と先輩の進展はない。沙羅さんとは定期的に会う様にしてるけど、それだけ。私も先輩も辛い思いを隠しながら、定期的に4人で会っている。
お家にお邪魔したあの日以来、もう先輩に気持ちを伝える様な事は言っていない。
今初めて、気持ちを伝えられなくなった先輩の気持ちを理解出来た気がする。これ以上伝えても、困らせてしまうから。私はこの気持ちに蓋をして、それでも溢れそうな想いを抑え続けていた。