キミを好きになるまで、あと10秒
一方、成瀬もまた、ひよりの視線に気づいていた。



彼は普段は無表情でいることが多いけれど、どこか嬉しそうに見えたのだ。



自分でも気づかないうちに、彼女の存在が自分の心の中に少しずつ入り込んでいた。



ふたりの距離はまだ遠い。けれど、確かに何かが始まろうとしていた。
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