年上彼女と年下俺様
馴れ初めと呼べる程の過程はなかった。



『拓海先輩!!』

『おぉ!!学の妹じゃん!!』

『この子が先輩のファンだって!!』



あたしの友達が知り合いだった。



紹介してもらうつもりはなくて、張り切った友達が勝手にあたしを紹介した…。



『名前なんての?』

『里佳…。』

『へぇ~。カワイイな。俺と付き合う?』



拓海はノリがよくてバカ。



きっとこの時も冗談だったんだと思う。



『聞いてる?俺と付き合わない?』

『あ、はい…。』



真に受けたあたしはそのまま好きな先輩の彼女に…。



まさにあっと言う間の出来事だった。



『放課後俺ん家来る?』

『えっ!?家ですか!?』

『マズイ?』

『あ、マズくはないですけど…。』

『じゃあ決まり。』



付き合ったらまず手を繋いでデートして…。



そして公園なんかで照れながらキスして…。



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