年上彼女と年下俺様
動けなくなったあたしは響に腕を引かれてまた部屋に戻った。



ソファに座って響から渡されたティッシュで涙を拭く。



「里佳チャン、ごめん。」

「何が!?何に対して謝ってるの!!」

「俺…。」



聞きたいけど怖い…。



先を聞いたら終わってしまう気がして…。



あたしは響を失うの?



「1回新人歌手とメシ行った。」

「は……?」

「で、撮られちゃって…。美波音って奴なんだけど、何もしてないから。マジでメシだけ。でも多分噂になる。揉み消せなかった…。」

「浮気…は?」

「浮気みたいなもんだろ…。」



それで悩んでたんだ…。



浮気じゃなかった…。



「ごめん…。」

「うわぁぁぁぁん~…。捨てられると思ったぁ!!」

「好きなのはマジで里佳チャンだけ!!でもホント申し訳なくて…。何て言ったらいいかわかんねぇし…。」



浮気じゃないんだ…。



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