推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜




「すみません祖母がご迷惑を……」


事務所のドアを開けると、佑月くん以外のメンバーがいた。


みんなで炊き込みご飯をがっついている。

「おばあちゃん、これうっまー!おかわりちょうだい!」

大樹くんが空の茶碗を差し出す。

「あら〜ありがとう〜いっぱい食べてくれて嬉しい〜」ニコニコして嬉しそうなおばあちゃん。


なんだこの状況。


おばあちゃんが私を見る。「あら、凛ちゃんどこ行ってたの。」


大樹くんが私を見て手を振る。「やっほ〜」


「僕が事務所に戻ろうと思ったらちょうどおばあさまがいらっしゃって、こんな暑い中ずっと待ってるのは大変だろうと思い、声をかけさせてもらいました。」

眞鍋が事情を説明する。


「ほんとにすみません……。」


「炊き込みご飯悪くなっちゃったら困るからどうしようって思ってたら、声かけてくださって本当に助かりました。ありがとうございます。」

おばあちゃんが眞鍋にぺこり。


「あ、いえ。」
眞鍋もぺこり。




事務所に来るのはこれで2度目だ。眞鍋さんが途中まで迎えに来てくれて、私の首に「関係者」のネームプレートを提げる。

今回は堂々と(?)事務所に入った。




大樹くんが「凛ちゃんに作ってくれたやつなのに先に食べちゃってごめんね〜」って言う。


「あーもう全然いっぱい食べてください。祖母も嬉しそうでよかったです。みなさんに食べていただいて光栄です。」
ほんとに。
< 103 / 297 >

この作品をシェア

pagetop