推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜


眞鍋side


後日、佑月さんの部屋。


「嫌だ。」佑月さんが足を組む。


「えぇ……お願いします。引越してください。」
僕は机に手をついて頭下げる。


「ヤダ!」
「なんでですか!」
「だってここ、静かだし、眺めいいし、空気綺麗だし」
「そんなとこ他にもありますよ!」


不動産屋に行って紹介してもらった物件たちを机の上に並べる。今回はちゃんと内見もしてある。


「こことか、めっちゃ良くないですか?ここより現場近いし!」


「え〜、また引っ越しすんの?めんどくさい。荷造りとか、荷解きとか、めっちゃ大変だったんだから」
「ほとんど僕やりましたよね!?」
「大きい声出さないで、落ち着いて。」
「もう、落ち着かないんです僕、隣の部屋がファンだったと知った日から、もう気が気じゃないんですよ。お願いします、僕のメンタルの為にも……。」


「別に隣がファンの部屋だから何?俺が好きになるとでも思ってんの?」
「そういうことじゃありません。自分のプライバシーとか、もっと気にしてください。この状況に危機感持ってくださいよ!」
「危機感なぁ……。でも引っ越しはしない。俺はここを気に入ってるから、以上」
「もぉ〜。」
床にへたり込む。






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